昨日、 NHKの知恵泉「柳田国男と大正デモクラシー 民衆の知恵こそ経世済民のカギ」を運よく見ることが出来まして(子どもがうまく寝てくれた)、柳田國男先生の言葉が刺さりました。この番組の初回放送は2022年9月13日で 、NHKプラスで1月末まで見逃し配信中です。
「日本民俗学の父」と呼ばれる柳田国男の生家がある町で育った私は、小さい頃から「柳田國男はエライ、もち麦麺はウマイ」と言われて育っているので、そりゃ当然意識するわけです。
農政官僚だった柳田國男は明治時代の近代化で取り残されていく貧しい農民を救済するために、
農村に古くから伝わる妖怪や伝承に目をつけました。
「長く伝わるものには必ず理由がある by柳田國男」
これが今の私に刺さった言葉です。
柳田國男が農政官僚として各地方の産業組合を設立する際、
古くからの村のしきたりを守る農民たちが
組合を受け入れてくれないことが多々あり、
歴史書に残っていない民衆の声に耳を傾ける必要を痛感したそうです。
その民衆の声、いわば心を集約したものが、妖怪話や伝承だったということでしょう。
柳田國男には「学問は人のためにするものだ」という信念がありました。
どうりで響くと思ったら、
このブログも初めは「古典文学を現代の生活に役立てること」を目的としていたので
かなり似たコンセプトなわけですね。
ただなあ、妖怪話や神仏習合の歴史とかが現代の生活にどう役立つの?
と自問すると「ウッ」と答えに窮してしまう部分も正直あったりして(笑)。
まあ、もう少し自分の興味に従って掘ってみよう。
言い方一つで「明日から役立つ処世術」に見えることだってあるかもしれん。
まとめ
長く伝わるものには必ず理由がある。
根本を理解できれば、自分が納得できる選択ができるかもしれない。