2024年レッチリ来日に寄せて 『フリー自伝』の感想

2024年5月、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ(略してレッチリ)が東京に来るそうで。
なぜ大阪に来ない!
昨年の来日では大阪のほうがチケットが早く売り切れたのに!
このライブに行くのはちょっと無理っぽいな。。。
てゆうか、ジョンフルシアンテが昨年末に指を骨折していたけど、
その後、大丈夫なんでしょうか??
(2024年3月2日に開催される「オールモスト・アコースティック・アンコール」に出演予定らしいけど)

それでも、レッチリのニュースは私を元気にしてくれる。

アンソニーの自伝『スカー・ティッシュ』が映画化されるニュースは間違いなく吉報。
ジョンとアンソニーがLAのファーマーズマーケットで仲直りするシーンが出てくるといいなあ。

アンソニーの自伝は一部、フリーの自伝『フリー自伝 アシッド・フォー・ザ・チルドレン』
と重なる部分もある。

フリーの自伝はフリーが生まれてからレッチリのデビュー曲「アウト・イン.L.A」が誕生するまで。ジョンフルシアンテは一言の格言だけしか出てこないのが残念だけど、
フェアファックス高校でアンソニーと出会うシーンはレッチリファンにはたまらない。
(488ページもある本の半分くらいでやっとアンソニーが登場する)
随所にフリーの詩やら、現代の心情が挟まってくるというエモさが炸裂した文体も面白い。
ヒレルが登場するシーンもかっこいい。

(高校2年生のアンソニーとフリーがノース・ハリウッドのバレー地区をブラブラしている時)
その時だった。ヒレル・スロヴァクが緑のダットサン510に乗って、ラッシュの「ラ・ヴィラ・ストランジアート」を大音量で聴きながら通り過ぎるのが見えた。俺たちは叫んだ。「あいつ、ヒレルだよ。社会の授業で一緒の、クールな奴だ! 知り合いだよ!」。信号で彼の車に追いつくと、彼は親切にも俺たちを乗せてくれた。(『フリー自伝 アシッド・フォー・ザ・チルドレン』から引用)

レッチリを育んだ1970〜80年代ロサンゼルスの雑踏が目に浮かんでくるのが楽しかった。『スカー・ティッシュ』の映画を見る前にぜひ読んでおきたい一冊でしょう。(※ドラッグ乱用の話もすんごい出てくるので子どもには隠して保管している)

この記事を書いた人

西田 めい

西田めい(にしだめい)
書籍編集者、ライター。大阪の編集プロダクション勤務から2022年4月に独立。
古事記、百人一首、源氏物語、枕草子、平家物語、奥の細道など、多数の古典関連書籍の編集、執筆を担当し、古典のおもしろさに目覚めました。柳田國男検定・初級合格(こんな検定あるんですよ、笑)。趣味はベランダガーデニング。
大学時代は軽音楽部だったので音楽が好きです。
著書に『二十四節気のえほん』(PHP研究所)、『はじめてであう古事記』上下巻(あすなろ書房)があります。お仕事のご依頼、ご相談などございましたら、お問い合わせフォームからお願い致します。