家の歴史、自分史をまとめるサービス
私はこれまで、数々の商業本の制作にかかわってきたのですが、
そのうちに「もっと目の前の人が喜んでくれる本を作りたい」と思うようになりました。
そして「自分が人のために役立てることは何か」を考えた時に、
個人の家の歴史や、自分の歴史をまとめる本のお手伝いをしよう!
と思い至ったわけです。
その後、いろんな方にご協力をいただき、
2年間くらい試作を重ねましたが、
家の歴史、自分史、というジャンルには迷いはありませんでした。
というのも、習字、くもん、ピアノなど全ての習い事を続けられなかった自分が、
唯一、9歳から今まで続いていることが「日記を書くこと」だったからです。
また、思春期ごろに近代文学にハマっていた影響で目にした
久米正雄さんの言葉にも影響されたと思います。ここに引用しましょう。
凡ゆる人は、みんな「私小説」の材料を持つてゐる。そして、誰でもが、表現力に於て恵まれてゐるならば、一つ一つ私小説を書き残して、死んで行くのが本当なのだ。
『「私」小説と「心境」小説』久米正雄
誰もが一生一度のドラマを生きている
偉人だけではなく、誰もが一生に一度のドラマを生きています。
私は1冊目に自分の母親の本を作りました。
母親は今年の春に亡くなり、「あの時、もっとああすればよかった」などの後悔もあります。
でも、『家族の本』に収められた写真の母親は笑っていて、
「オカンはいい人生を生きたよな」とも思えるのです。