●二十四節気って何?
二十四節気は、
地球から見た太陽の通り道を24等分し、
それぞれの区分点に春分、夏至、秋分、冬至、
と名前をつけたもの。
二十四節気は太陽の暦、
現在私たちが使っている太陽暦(新暦)です。
●月の暦では季節がズレる問題があった
一方で、古代人にとっての正式な暦は
月の暦である太陰暦でした。
なぜなら
新月→満月→新月で1カ月というサイクルは
夜月を見ていればわかったからです。
ただ、月のほうが太陽よりも地球の近くにあるので、
太陽が地球の一回りする1年は365日なのに対し、
月が地球を一回りする1年は約354日。
現代の感覚から1年で11日くらい短くなります。
そして3年で33日、約1カ月短くなり、
約20年くらい積み重なると約7カ月もの誤差が出ます。
こうなると太陰暦では冬なのに、
実際の季節は真夏の暑さ、ということが起きてしまいます。
太陰暦だけで暦を捉えていると
季節が反転してしまうほどのズレが出てくるのです。
そこで古代中国において
日の出日の入りや季節がわかる二十四節気と
太陰暦を組み合わせた
太陰太陽暦が考え出されました。
この太陰太陽暦は飛鳥時代ごろ、
日本に伝来したといわれています。
●旧暦=太陰暦+二十四節気
そしてこの太陰太陽暦が
現在、私たちが「旧暦」と呼んでいるものです。
旧暦は明治5年にあたる
1872年12月3日で廃止されるまで
改良を重ねながら使われ続けてきました。
私たちが太陽暦である新暦を使い出したのは
じつはここ150年くらい前の話。
一千年以上も日本で使われてきた旧暦は
すでに二十四節気を内包したものだったので、
二十四節気は日本人の生活に深く結びついたのでしょう。
●補足
約1カ月ほどズレている旧暦と新暦
日本における旧暦から新暦への移行は、
わりと強引に行われております。
明治維新の新政府は
1872年の旧暦12月3日を新暦1873年1月1日として暦が切りかえました。
その結果、12月の初めからいきなり年明けになったので、
新暦と旧暦にはおよそ1カ月のズレが生じることになったのです。