啓蟄(けいちつ)とは
啓蟄は、土の中にこもっている虫(蟄)が、戸を開いて出てくる(啓)という意味。ここでいう「虫」とは、カエルやヘビのこと。古代中国ではカエルやヘビなども「虫」と考えられていました。
卒業式シーズン
彼岸の入り(3月18日)があるくらいで、これといった行事はありません。あえていうなら、卒業式シーズンです。9月から新学期が始まる海外の国々と違い、日本はお米作りが生活基盤となってきたので、4月が新年度となります。よって、この時期が卒業式シーズンとなりました。
啓蟄の植物
毎年この時期になるとジンチョウゲの花がかおり、ツクシも見かけたのですが、2022年はまだ気配がありません。今年は梅の開花も例年より13日前後遅れているので、3月21日の春分の頃にようやく春めいてくるのかもしれません。
春の匂い
春先になると思い出すのが、高校2年生の終わり、山手にある友人宅に遊びに行った帰りぎわに感じた春の匂いです。今にも発火しそうなガス匂いとともに、先輩方が卒業していった清々しい寂しさを思い出します。友人は「新芽の香りだ」と言っておりましたが、あれは何だったんだろう? ちょっと調べてみたところ、春先にガスのような匂いを放つ植物がありました。
ヒサカキ
神事に使うサカキ科の植物。椿、サザンカなどと同じ常緑樹で、東日本では神事に使われるサカキが少ないため、その代用とされてきた。春先に黄色味を帯びた花を咲かせるが、ガスに似た匂いを放つ。山野や神社の鎮守の森に生えている。
今はまだ花が咲いていないので確かめようがないのですが、もう一度のあの匂いを追い求めてみたい2022年の春先です。ちなみ松任谷由実さんのラジオ3月4日の放送で、ユーミンが春の匂いについて
「動物的な懐かしさを刺激する独特のバイブレーション」
と表現されていて、思わずメモりました。