(2007年の日記振り返り)年相応に興味のあることを本にしたい

(2007年11月の日記)

別に出世したいとか成功したいわけじゃない
(するにこしたことはないけどさ!)。
ただ本を作る仕事をマスターして、
年相応に興味のあることを本にしていけたらいいなあと思ってる。
この前、またひとつ本のネタが浮かんだ。
先日帰郷した時、オカンが地元地域のボランティアガイドをやりはじめたと自慢してきた。その資料がけっこうおもしろかったので
それをもっと読み易い本にできないもんかな、とふと考えた。
おらが村の偉人(注:私が兵庫県福崎町出身)・民俗学者の柳田国男は電車が走る時代になってもまだ
山の神や河童の存在を信じて生きている村人の精神に感動して
「遠野物語」を編纂した。
大阪にやって来てから、なんだかその気持ちが分かる気がする。
そういや私が小さい頃に行ってた地域の地蔵盆やお祭りには、
山の神や鬼なんかの信仰が生きていた。
きつねに化かされた話をシラフで言うご老輩もウロウロしていた
(てゆーか私がご老輩に化かされていたのか…?)。
あまりにもみんなが信じてるもんだから、その頃はホントにいたんじゃないか、という気もしてくる。そんな本をザックリ考えました。
いつか実行できるその日まで。

ガラケーで撮った写真しか残っていない

(2021年5月の日記)

2007年11月は神戸のフリーペーパー編集部から、大阪の情報雑誌に移った頃でした。
その後、私は書籍編集の会社に移り、
もちろん柳田國男の本の企画を積極的に提案しておりました。
ところが、企画が通らない!
「なぜ今、柳田國男?」「何万部売れるの?」
という壁にぶち当たり、いまだに突破できていないのでした。
そのうちにテンションが下がっちゃったりして。。
あきらめずに考えぬかなアカンところではありますが。

当時は田舎にポツンとある讃岐うどん店が流行っていて、
友人と食べに行った時に考えていたことを書いたのが2007年の日記です。
一緒にうどんを食べていた友人とも
今はお互いに子育てに必死で全然会わなくなったなあ。
そして私はすぐ横で息子に
「昆虫の折り紙の作り方検索してよ!!」
とギャーギャー言われながらこのブログを書いております。
それでも、
「年相応に興味のあることを本にしていけたらいいなあ」
と思っていることは変わってないなと思った次第です。

 

この記事を書いた人

西田 めい

西田めい(にしだめい)
書籍編集者、ライター。大阪の編集プロダクション勤務から2022年4月に独立。
古事記、百人一首、源氏物語、枕草子、平家物語、奥の細道など、多数の古典関連書籍の編集、執筆を担当し、古典のおもしろさに目覚めました。柳田國男検定・初級合格(こんな検定あるんですよ、笑)。趣味はベランダガーデニング。
大学時代は軽音楽部だったので音楽が好きです。
著書に『二十四節気のえほん』(PHP研究所)、『はじめてであう古事記』上下巻(あすなろ書房)があります。お仕事のご依頼、ご相談などございましたら、お問い合わせフォームからお願い致します。