【二十四節気】秋分の意味、万葉集に登場する彼岸花、中秋の名月は秋分の頃?  2022年9月23日〜10月7日

秋分の意味

二十四節気でいう秋分(しゅうぶん)は、昼と夜の長さが同じになる頃。
このあと、冬至までは昼が短く、夜が長くなっていきます。
昨日の兵庫県南部の日没は17時50分ごろでした。
やはり少しづつ日が短くてなってきてます。

万葉集に登場する彼岸花

秋分の日と前後3日間を合わせた7日間を「秋の彼岸」と呼び、春の彼岸と同じようにお墓まいりに行く風習があります。この彼岸の頃に咲く花が、ヒガンバナです。名前に仏教概念である「彼岸」がついていることからわかるように、この名前は仏教が入ってから定着した名前です。古い和名は「イチシ」と呼ばれていたそうです。万葉集にイチシ(ヒガンバナ)について詠んだ歌があります。

道の辺のいちしの花の いちしろく 人皆知りぬ わが恋妻は
(道ばたのイチシの花ではないが、はっきりと(いちじるしく)みんな知ってしまった。私の恋しい妻のことを)
万葉集 巻十一(二四八〇)

今年はヒガンバナの開花が遅れているような気がします。私が定点観測しているヒガンバナの場所では、2019年の秋分頃は咲いていたのに今年はやっと芽が出始めたばかり。ヒガンバナの開花には気温の低下が必要らしく、今朝からやっと半袖Tシャツ1枚の上に羽織りものが必要になってきたこの地域ではこれから咲いていくのでしょう。

2019年の秋分の頃
2022年はまだ芽が出たところ。

中秋の名月は秋分の頃??

二十四節気という物差しは、私にとって自分軸をフラットに戻してくれる基準にもなっています。
最近は二十四節気を感じることができなくなるほど、いろんなことに振り回されていたなあ。小学生の息子の夏休みだとか、レッチリが無事ワールドツアーを終えられるかも心配していた(無事に終わったみたいでホッとしている。1公演だけキャンセルがあったけど)。中秋の名月は見ることができたけどブログに書くこともできずじまいでした。
ここでふと気付いたのが、「あれ、今年は中秋の名月早くなかった?」ってこと。毎年日付が変わるとはいえ、だいたい秋分の近くなのに。そこでここ5年くらいの中秋の名月の日付を調べて見ました。

2020年の中秋の名月 10月1日 ※閏年
2021年の中秋の名月 9月21日
2022年の中秋の名月 9月10日←今年
2023年の中秋の名月 9月29日
2024年の中秋の名月 9月17日 ※閏年

旧暦(月の暦)と新暦(太陽の暦)では1年で約11日ズレていくから(旧暦が1年で約11日短い)、当然日付もズレます。それを3年に1度の閏年で2月に1日増やす(2月29日)ことで調整しているから、中秋の名月も9月の初旬になったり10月に食い込んだりしているわけですね。自分なりに納得です。来年の中秋の名月は秋分の近くです。

この記事を書いた人

西田 めい

西田めい(にしだめい)
書籍編集者、ライター。大阪の編集プロダクション勤務から2022年4月に独立。
古事記、百人一首、源氏物語、枕草子、平家物語、奥の細道など、多数の古典関連書籍の編集、執筆を担当し、古典のおもしろさに目覚めました。柳田國男検定・初級合格(こんな検定あるんですよ、笑)。趣味はベランダガーデニング。
大学時代は軽音楽部だったので音楽が好きです。
著書に『二十四節気のえほん』(PHP研究所)、『はじめてであう古事記』上下巻(あすなろ書房)があります。お仕事のご依頼、ご相談などございましたら、お問い合わせフォームからお願い致します。